ThinkPad X1 Carbon(第5世代)の感想

そこかしこにいっぱいレビューが出ているので今更感はあるが、先日届いた第5世代のThinkPad X1 Carbonの感想を、感動が薄れないうちにまとめておきたい。

まず何よりサイズが小さくなったのが素晴らしい。今まで使っていた第3世代と比べて、14インチという画面サイズそのままで、額縁が狭くなったことで、ひと回り小さい13インチPCレベルの大きさになった。この微妙なダウンサイジングが意外と馬鹿にできなくて、膝上や、喫茶店のテーブル上で画面を開いたときの圧迫感がかなり軽減された。

そして軽くなった。第3世代は1.3kgほどだったのに対し、第5世代は1.1kgほど。たった0.2kgの違いだが、量りにかけるまでもなく、手に持って比べてみると軽くなったことがよく分かる。

個人的に一番楽しみにしていたのがWWANで、本体が届く前からSIMカードを入手して待っていたほど。使ってみると、やはり便利だった。出先でいちいち携帯のテザリングやらモバイルルーターやらをオンにする手間が省けただけで、すごく得した気分になる。スリープから復帰して再度電波を拾う際にもたつくのが気になるが、これからドライバがアップデートされればなんとかなると思っている。

割と重要視しているキータッチも、第3世代と比較して改善されたように思う。フニャフニャせず、しっかりしているし、かといって硬すぎるわけでもない。程よい感じ。

見た目の話をすると、天板が金属っぽい加工だった第3世代に対して、第5世代では伝統のピーチスキン加工が復活していた。これもThinkPadらしくて非常に良い。

あと、第5世代のトラックパッドは非常に良くなっていた。第3世代では、2本指で画面スクロールをしてもなんとなくカクついた動きだったのに対して、第5世代ではMacと遜色ない操作感。ポインタ操作は基本的にトラックポイント(所謂赤ポチ)派で、トラックパッドはそれほど使わないのだけど、これなら使ってもいいと思える出来だった。一方トラックポイントは、もう少しポインタ速度を上げられるとよいのだけど、これもドライバが更新されればなんとかなると思っている。

ということで全体的にはかなり満足度高め。Thunderbolt3で接続するドックも注文中なので、それと併せて使うのが楽しみだ。


【追記】

ゴム足の仕様も第3世代から変わっていた。第3世代は、円形のゴム足が強力な両面テープでくっついているだけだった。この第3世代のゴム足が、一旦何かのきっかけで取れてしまい、そこから頻繁に行方不明になって困っていたのだが、今回のモデルは本体と固定されている(らしい)ので、そういうことはなさそうだ。

ちなみに先日、第3世代のゴム足がまた行方不明になって見つからなくなり、レノボのカスタマーサービスに問い合わせたら、保証の範囲内で新しいものを送ってくれることになった。といっても、ゴム足だけの送付はできないらしく、ゴム足のついた新品のベースカバー(裏蓋)が送られてくることに相成った。本体預かりで交換か、自分で交換して古いパーツを送り返すか、どっちがいいかと聞かれたので、裏蓋くらいなら自分で交換しますと返事した。今は裏蓋を待っているところである。

スマホ(Arrows M03)の内部ストレージにしたSDカードが死んだ話

スマホ(という呼び方が実は好きではなくて普段は携帯と呼んでいるのだけど、伝わりにくいのでここではこう呼ぶ)で使っていたSDカードが死ぬという嫌な出来事が起きたので、久しぶりにブログに書く。

まず、自分が使っているスマホは富士通のArrows M03という、一般的にミドルスペックとされている機種(もちろんOSはAndroid)。OSがAndroidで、SIMフリー対応で、かつおサイフケータイ対応の、数少ない機種の一つである。ちなみに防水・防塵・耐衝撃という、自分好みの特徴も持っている(同じ理由で、時計はG-SHOCKが好きだし、PCもタフなThinkPadやLet’s noteが好き)。

ただ残念なのはマシンスペックで、CPUは前世代の感があるSnapdragon 410で、RAM容量は控えめな2GB。購入時にもいささか心もとないと思ってはいたものの、目をつぶって購入したら、やはり普段使いですらもたつくことが多く、使っていてストレスを感じる機会が多かった。
http://www.fmworld.net/product/phone/m03/spec.html

そして内蔵ストレージは16GBなのだが、これが思っていた以上に問題で、普段使いのアプリをインストールしただけですぐに容量がいっぱいになり、新しいアプリをインストールすることができなくなってしまった。またストレージ容量がギリギリいっぱいだと動作が不安定になり、これが前述のスペックの問題と相まって非常にストレスフルで、一時は、買って半年も経たないのに買い替えを検討するレベルだった。

そんな中で、M03にmicro SDカード(SD)を入れて、それを内部ストレージとして使う、という記事をいくつか見つけた。

  • http://qiita.com/komi5320/items/94ec16f1c1748698a7d4
  • http://zmzlz.blogspot.jp/2016/10/android-60-arrows-m03-microsd.html
  • https://ameblo.jp/suxen/entry-12231230442.html
  • http://myset.hatenablog.com/entry/2016/12/12/000000

これらの情報は、買い替えたくても先立つものがなくて我慢するしかなかった自分にとってはまさに渡りに船だった。そこで早速、AmazonでこのMicro SDカードを注文したのだった。当時は☆4つほどの評価だったと思う。高評価なのに安価だったことが決め手だった。

ただ、全体的な高評価の反面、☆1評価が割合多かったのが気になった。一応確認すると、買って数日~数ヶ月で、壊れるというレビューが目立った。しかし、それまで自分がSDカードやUSBメモリを購入した際にハズレを引いたことがなかった当時の自分は、「どんなSDでも、ある程度初期不良があるだろうから」と、深くは考えていなかった。

届いたSDを早速内部ストレージ化し、可能な限りのアプリを(表示の上では内部ストレージになっている)SDに移動させると、保存容量に余裕ができた。そのおかげで、しばしの間自分は快適なスマホ生活を送ることができていた。とはいえ、全てのアプリがSDに移動できるわけではないため、多少容量が空くといったくらいのことだったのだが、それでも容量不足で新たなアプリがインストールできないといった事態は解消され、それだけでも満足していた。

少し雲行きが怪しくなってきたのは、新年度に入ってすぐのこと。挙動がすごく不安定になったり、動作のもたつきがひどくなった時期があったのだが、その際にキャッシュを削除すると、その状態が解消されることに気がついた。それでいい気になった自分は、自動でキャッシュをクリアするアプリを入れて、1日1回自動でキャッシュクリアするようスケジュールしたのだった。

それが良くなかったのか、その少し後から、SDに移動していたFacebookアプリなど一部のアプリが起動できない(のみならず、他のアプリを使用している際に、「動作を停止しました」というダイアログが何度も表示される)という事態が頻発した。結局この状態の原因は今でもよくわからないのだが、アプリを本来の内蔵ストレージに戻してあげるだけで解決したので、そのときはさして気にしていなかった(ちなみにTwitter アプリも、アイコンや画像が表示されないという事態が起こったのだが、これは気づかないうちに解消されていた。これもよくわからない)。

その後しばらく経った今月8月、なんとなくストレージ容量を確認していて、また内蔵ストレージに余裕がなくなってきたことに気づいた自分は、Facebookなどのいくつかのアプリを再びSDに移動させた。今思えばこれがトドメになったような気もする。

そして今日、学会を終えた自分は観光を楽しんでいた。その最中、いつの間にかスマホの電源が落ちていることに気がついた。「バッテリーには余裕があるはずなのに…」と思いつつ、再度電源を入れてみると、普段以上に起動に時間がかかる。嫌な予感は的中し、SDが正しく認識できないという通知が出た。単なる接触不良では、と疑って数度にわたって挿し直しや再起動を試してみたが、やはり改善しない。スマホの方も、本来あるはずのSDが検出されないからか挙動がおかしくなってしまい、せっかくの観光なのにカメラが使えないという事態に陥った。カメラを起動すると「ストレージ不足で使えない」旨のダイアログが出る。SDを抜いても直らない。

おそらくSDに入っていたであろうFacebookをはじめとしたアプリも起動できなくなった。それどころか、もともとの内蔵ストレージに入っているそれ以外のアプリも、なぜか挙動が不安定になった。

スマホのストレージ設定を開くと、やはりSD自体は認識されているものの、異常があるのでフォーマットの必要があるというような表示が出た。それじゃあとりあえずフォーマットしてみましょうかと試みると、エラーでフォーマットが完了できないと出てくる始末。内部ストレージとして認識されていたSDを削除し、その後再度フォーマットを試してみたものの、やはりうまくいかない。

そこでホテルに到着してすぐ、Windows機にSDを挿して、diskpartを起動し、cleanでパーティションごと削除しようとした。が、ただそれだけの処理にしては、えらく時間がかかる。「買ってすぐに/しばらくして壊れた」というAmazonでの低評価レビューを思い出し、一抹の不安がよぎった次の瞬間、

キャプチャ

で、でたーI/O デバイスエラー。万事休す。おそらくSDは死んだのであろう。

まさか自分にこんなことが起こるとは思ってもみなかったので、この事態に対しては完全に為す術がなかった。SDに移動させていたアプリやデータは根こそぎ消え、今となってはどのようなアプリがSDに入っていたのかすらわからない。これから、「さあこのアプリを使おう」と思ったタイミングで、そのアプリが消えていたことに気づき、そして再度インストールする、という営みを、消えたアプリの数だけ繰り返すという日々が待っているのだろう。

唯一の救いは、カメラで撮った写真が即時的にGoogleフォトにアップロードされる設定にしていたおかげで、写真はすべて残っていたということだ。通信量節約のためにモバイルデータ通信でのバックアップをオフにしていたら、今回の学会期間中に撮った写真は根こそぎ消えていたはずだ。

SDを抜いたら、スマホの挙動は安定し、カメラも起動するようになり、とりあえず一件落着なのだけど、また容量不足で悩まなければならないのかと思うと、ちょっと気が重くなる。とはいえSDを内部ストレージ化してトラブったときのややこしさ・面倒臭さも今回学習したので、しばらくはSDなしでやってみようと思う。

てかSIMフリー・Android・防水・防塵・耐衝撃・おサイフケータイ対応のハイスペック機種はよ。

2016年振り返り(後半)

前半はこちら

後半は自分の研究史上最悪のグダグダっぷりで、特に振り返るべき事項もない1年だった。

論文も書かず、勉強もせず、かと言って何があるわけでもなく、ただただ慌ただしい雰囲気の中、時間のみが過ぎ去っていく、もどかしい1年だった。

来年のことを考えると不安しかないが、とにかくやれることからコツコツやっていきたい。

来年もよろしくお願いします。

LET2016の公募シンポジウム

LET全国大会の公募シンポジウムで登壇した際のスライドを諸事情で公開していなかったのですが、今になって公開しました。


私は二番手で登壇して、外国語教育研究において、質問紙や尺度を、作成・翻訳・使用する際の注意点のようなものについてお話させていただきました。基本的には、以下の参考文献など、いろんなところで示されているいろんなお作法についてまとめさせていただき、それらに触れた上でちょこちょこと自分の考えを散りばめたものです。

稲田尚子 (2015).「尺度翻訳に関する基本指針」 『行動療法研究』41, 117–125.

前田啓朗 (2000).「構成概念の妥当性の検証―日本の英語教育学研究における傾向と展望」『外国語教育評価学会研究紀要』3, 119–126.

前田啓朗・大和知史 (2000). 「構造方程式モデリングによる高校生の言語学習方略使用と言語学習達成の分析:SILL で得られたデータのより適切な分析と結果の提示方法の提案」Language Laboratory, 37, 143–162.

Mokkink, L. B., Terwee, C. B., Patrick, D. L., Alonso, J., Stratford, P. W., Knol, D. L., Bouter, L. M., & de Vet, H. CW. (2012). COSMIN checklist manual.

土屋政雄 (2015).「尺度研究の必須事項」『行動療法研究』41, 107–116.

ただ尺度の作成方法についても、流派というかいろんな考え方があると思いますし、このスライドで紹介したCOSMINチェックリストにしても、そもそも他分野を対象としているチェックリストなので、これに基づいてさえいれば何でもよいということでもないと思います。あと妥当性についても、Borsboomのような過激な主張の人もいたりして、人生いろいろ、妥当性観もいろいろということで、とにかくいろいろあります。それこそ確定基準(gold standard)なんてものはないので、あとは目的に応じて取捨選択してくださいということです。まあそれをいい塩梅にやるのがとっても難しいわけですが、知っているのと知っていないのでは、後者のほうがよいだろうということで。

勉強すれば色々出てくるもので、自分も昔作った尺度を今からもう一度作り直したくて仕方ないくらいですが、少しでも良い物差しが作れるよう研鑽を積んでいきたいと思いました。

2016年度が半分終わったところで中間振り返り

いつも年度末に振り返りをしているけど、それだけだと1年に1回しか改善の機会がないので、年度も半分を過ぎたところで、一度振り返りをやっておこうと思う。

前期の研究成果は、論文(査読無し)1本と、自分が1stでしゃべった口頭発表・シンポジウム発表が2本。もう少しやれたのではないかと反省。あとは1st以外の共同研究が2本。

発表は、時間をきっちり守ることだけが取り柄だったのに、無駄なおしゃべりと練習不足のせいで、発表時間が守れなくなってきた。
まあしゃべる中身がなくて、無理やりゆっくり話していた昔と比べたらマシだろうか。今後はしっかり練習して臨みたい。

博士論文はなかなか進まなかったが、ただまあ、半期サボったおかげで色々思考がまとまってきた。とか言って進捗がないことを正当化してみる。
ゼミや研究会では、まとまりのない計画の一端を発表させていただいた。建設的な意見をたくさんいただいたので、ぜひ取り入れていきたい。
みなさん、ありがとうございました。

投稿論文の方も、なかなか書き進められず歯痒い思いをした。
5月に某報告論集から急遽投稿要請があったので、英語で書きかけて放置していた論文1本を日本語に直して投稿した。
遅筆でご迷惑をおかけしすみませんでした。グズグズしてるからこうなる。

いつまでもグズグズしていてはダメなので、今年度は10月〆切のジャーナルに初挑戦する予定。あと11月〆切のジャーナルの投稿申し込みもした。
どちらも英語で書く予定なので、どんどん前倒しでやっていく。

非常勤は5コマやりきった。今期からいろいろと新しい試みをやってみた。
教員としてはまあまあの手応えだったが、学生さんからしてみるとどうなんだろう。正直な意見が聞きたいところ。
その新しい試みのせいで授業準備に時間が割かれて研究ががが…というのはみっともない言い訳。こういうことは金輪際言わないようにしようね。

研究部会の運営は、あんまり仕事がなかったのでよかった。と言いつつも、ちゃっかりイベントを1本開催させてもらった。
遠路はるばるお話に来てくださった先輩には感謝しきりです。本当にありがとうございました。
あとNagoya.Rもやれた。次は11月開催なので、また徐々に準備しないといけない。

読書会や研究会は、プライベートの方でいろいろあったりして、休みがちになってしまった。せっかく誘っていただいたのにすみません。
といってもプライベートを殺すわけにもいかず、できる限りということで、ご容赦ください。
そうそう、プライベートといえば、西と東にいる先輩がたのところに一度ずつ遊びに行かせていただいた。
大変お世話になりました。また僕がどこかに引っ越したら、遊びに来てください。

最後に、これはパーソナリティの話だけど、優柔不断、決断先延ばし、言うべきことをはっきり言わない、この3つは意識して直していきたい。
これのせいで多方面に多大なご迷惑をおかけしてしまった。申し訳ございませんでした。

ということで、後期からも、体を壊さない程度に馬車馬のように(共起しない?)働きたいと思います。

JASELE2016

獨協大学にて開催された第42回全国英語教育学会埼玉研究大会(JASELE)にて 「エッセイライティング中のライティング方略とポーズ」という発表をしてきました。スライドと配布資料、予稿をここで公開します。

配布資料

予稿


いろいろとご指摘いただければ嬉しいです。

個人的にオススメするパソコンの条件(大学生向け)

非常勤で情報科目を担当したりしていると、教え子の学生さんや周りの院生さんからパソコンに詳しい人だと思われて、「どういうパソコンを買えばいいんですか?」とか「おすすめのパソコンはありますか?」とかなんとか聞かれることがよくある。

実際はただのエンドユーザーなので、その筋の人から見ると全然詳しくはないのだけども、自分ならどういうパソコンをお勧めするかを、普段良く聞かれるトピックを中心に、素人なりにまとめてみたいと思う。

一応、大学生、もしくは高度な技術を必要としない大学院生の方で、課題でレポートや論文を書いたり、授業や学会で発表したりするのにPCが必要な、けどやたらと派手にPCにお金をつぎ込むことのできない方を念頭に置いて書いています。


【画面サイズ・重量】
「どんなのを買えばいいですか?」と聞かれたときに私が真っ先に聞くのが、「どこで使うものですか?」という質問。自宅で据え置きで使う(=持ち出す機会はまったくない)のか、それとも持ち運びがメインなのか、基本は据え置きだけどたまに持ち出す程度なのか、という具合に。その答えによって、お勧めするサイズや重量は異なってくる。

  • 自宅で据え置きで使う(=持ち出す機会はまったくない)場合:
    スペースが許す限り大きいものが良い。重量も気にしなくて良い。
  • 持ち運びがメインの場合:
    サイズは14インチ以下をお勧めする。これ以上大きいと、出先でPCを開くのが億劫になるし、あと重量が持ち運びにはつらいものになってくる。
    重量は1000g未満がベストだが、値段が高価になってくるし、画面サイズも小さいものが選択肢の中心になってくる(画面サイズが大きくて軽量なものは高価)。比較的安価なものを選ぶとしても、非力な方なら1300g未満、非力じゃない方でも1500g未満が望ましい。これ以上重いと持ち運びの際につらい。
  • 基本は据え置きだけどたまに持ち出す場合:
    これが結構難しい。据え置きでメインマシンとして用いる場合には、それなりの画面サイズがあることが望ましいので、最低でも12インチ以上のものがよいと思われる。それ以下だとメインマシンとして使用しづらくなってくる(画面サイズが小さいと、同時に複数のウィンドウを開いたりしにくくなるため)。
    重量のことを考えると、画面サイズは13~14インチくらい(1000g台後半)で収まるものがベストのような気はするが、力自慢の方がたまに持ちだすくらいなら、PC用のカバンが必須にはなると思うが、15インチ超え2000g前後でもなんとかなるような気もする。

 

【CPU】
これもどういう用途で使用するかによって回答が変わってくる。

WordやExcel、PowerPointを使うくらいであれば、IntelのCeleron(まだあるのかな?)とかCore i3とかの、デュアルコア(コア数が2)のものでもなんとかなると思う。予算に余裕があるのなら、少しグレードを上げてCore i5を選んでおけば大体の場合に不自由を感じることはないはず。
AMDのCPUはよくわからないのでごめんなさい。とりあえずコア数(AMDだとモジュール数?)が2以上だと良いと思います、はい。

大きいデータを扱ったり、複雑な計算が必要な分析をしたりする(もしくは今後する可能性がある)場合には、ここをケチると結局買い直しになって高くつくので、最初からクアッドコア(コアが4つ)のCore i7を選んでおくと良い。ただし、性能の良いCPUを載せると、バッテリーの持ち時間にも影響してくるので注意が必要。

持ち運びはしないので、CPUは高性能なもので」「持ち運びがメイン(=バッテリー持ちが大事)で、ヘビーな作業はしないので、CPUは少し抑えめの性能で」といった具合に、自分の用途をよく考えて選ぶのが良い(バッテリーについては後述)。

 

【メモリ】
8GBくらいあれば、ストレスを感じることはないと思う。最低でも4GB。OSの最低動作環境で2GBあれば良いとか書いてあっても、それはなんとか動作する最低レベルという話なので、信用なさらないように。もちろん予算に余裕があるなら、大きめのサイズを載せておくのが良い。

後にメモリを増設する予定がある場合は、パソコンが対応しているメモリの最大サイズと、装着できるメモリの枚数を確認しておく。そもそも増設ができない(しにくい)ものや、今付いている以上のサイズは認識しないという場合もある。

 

【記憶ドライブ】
記憶ドライブには、一般的にハードディスク(HDD)がよく用いられているが、個人的にはソリッド・ステート・ドライブ(SSD)をお勧めする。起動や動作の速さがHDDと比べて段違い(個人の感想)。あとHDDはSSDよりも少し重く(物理的な意味で)、また衝撃にも弱いため、そのあたりもSSDの方が優れている点だと思われる。

同じ値段のHDDとSSDを比較すると、SSDの方が容量は小さくなるが、WordやExcel、PowerPointを使うくらいならそれほど大容量の保存領域が必要になることはないと思うので、HDDを選ぶメリットもないだろう。経験上、128GB~256GBくらいの容量があればなんとかなるように思う。

仮に、大量の写真や動画などの大容量データを持ち運ぶ必要(そんな必要ってめったにないとは思うが)のある場合は大容量のSSDを選ぶか、小容量のSSDと外付けのHDDを組み合わせて使うのがよいだろう。たまにしか使わない大容量データのために、普段の使用感・サクサク感を犠牲にするのは馬鹿げているもったいない気がする(個人の感想)。

 

【バッテリー】
PCを出先で使う場合。これも難しいが、仮に持ち運びをする際にバッテリの心配をしたくないということであれば、カタログ値で10時間前後のものを目処にすると良いと思う。それくらいあれば、例えば学会でプレゼンをする場合でも、ホテルを出てから帰るまで、発表時間外に多少スライドの手直しをしたり、発表や講演のまとめをしていたとしても、一日充電が必要になることはないと思われる。あ、もちろんカタログに10時間と書いてあるからって実際10時間持つわけじゃなくて、それくらいの性能なら一日なんとかなるだろうという、予想の話。つけっぱなしなら、そんなにも持たないと思う。

カタログ値が10時間未満でも、控えめに使えば一日持つとは思うが、もし5時間未満なら、万が一に備えてアダプタ携帯が必須という印象。

あと、カタログ値を見る際に気をつけてほしいのが、バッテリ動作時間の測定法だ。この測定法は一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)というところが出しているもので、Ver1.0Ver2.0がある。JEITAの測定法の違いについては、以下に詳しい。
http://japanese.engadget.com/2014/02/21/jeita-v2-0-13-qvga-mpeg1-hd-h-264-lan/

Ver2.0の方が、1.0よりも現実の使用場面に近い条件下で測定がされているので、実際に値を見るときは、2.0のものを見るようにする。書かれている数値がVer1.0のものか2.0のものかは、カタログのバッテリ動作時間の横に小さく書かれていたり、※で注釈がついていたりするので、注意深く探してください。

 

【映像出力】
PCの画面をプロジェクタに投影する場合の、接続端子について。学会などに行くと、機器トラブルのほとんどがこれ。

基本的に、多くの大学や学会会場のプロジェクターで対応しているのは、15ピンのD-sub端子。一般的には、D-subとかVGA端子とか呼ばれているが、これが付いているものを選ぶのが一番安全。

MINOLTA DIGITAL CAMERA

ただ最近のPCは、薄型化の影響か、アナログ→デジタルという社会の動きからか、D-sub端子が搭載されていないものも多く、代わりにHDMIや、micro HDMIDisplayPortMini DisplayPortといった端子が備わっているものが多い。これらの端子しかない場合、これらをD-subに変換するケーブルを別途購入する必要がある。ただし、変換がうまくいかない場合も多々あるので、発表時に映像出力がうまくいかなかった際に自力で何とかする自信のない場合は、D-sub端子の付いているものを選ぶのが一番確実だろう。

といっても、徐々にHDMIに対応してきた大学や学会会場も増えてきてはいるので、先のことを考えると、D-subに加えてHDMIも付いているPCがいいと思う。

余談だが、発表用PCが会場に備わっている学会は親切で、大抵の場合PCを持参する必要がある。あと、VGAへの変換ケーブルも会場には備わっていないので、自前で持ってくるのが普通。発表時にスライドを投影する場合、PCないし変換ケーブルはきちんと持参しましょう(自戒を込めて)

 

 

【ソフト】

Microsoft Office は持っているとと便利。最低でもWord、Excel、PowerPointの入っているグレードのものを選ぶ。

もちろん廉価版のOfficeソフト(Kingsoft Officeなど)や無料のOfficeソフト(LibreOfficeなど)を使ってもらってもよいが、授業の課題や論文投稿時には、Wordファイルで余白は何mmで、、、とか細かい条件を指定される場合もある(私はしませんが)。そういう場合、一度LibreOfficeなどで作成したファイルを、Microsoft Officeのファイル形式に保存しなおして、Microsoft OfficeがインストールされているPC上で、レイアウトなどのズレを確認する工程が必要になったりして、結構面倒(個人の感想)。なので、面倒が嫌いな方は、Microsoft Office を持っておいて損をすることはないと思う(個人の感想)。

あとは、大学ではPDFファイルを使用することが多いので、もしPC購入時に、定価よりも廉価に買えるオプションが付いているのであれば、Acrobatを購入しておくと後々役立つこともあるかもしれない。


こんなものだろうか。また気づいたら追記します。

追記(2016.11.15)

  • タッチパッドのボタンがカチャカチャ、バコバコとうるさい機種はダメ
    • 授業中とか発表中とても耳ざわり
  •  キータッチがスカスカの安っぽい機種はダメ
    • タイピングが嫌いになる

ただし以上の内容は、私個人の偏見に満ちた感想であり、これを真に受けたことによって被るいかなる損害に対しても、責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

PowerPoint 2016のフォントサイズ変更のショートカットキー

これまではOffice 2007を使っていたのだけど、今期から非常勤先の一つがOffice 365を提供してくれることになったので、最近はおこぼれにあずかってOffice 2016を使っている。

Office 2016には全体的に不満はないのだけども、唯一困っているのが、PowerPoint 2016のフォントサイズを大きくしたり小さくしたりするショートカットキーが、 PowerPoint 2007のそれと変わっているということだ。

PowerPoint 2007では、 Ctrl + ] でフォントサイズを大きく、 Ctrl + [ でフォントサイズを小さくすることができた。

だが PowerPoint 2016では、 この Ctrl +[ or ] が使えなくなっていた。なので、大きくするときには  Ctrl + Shift + > を、 小さくするときには Ctrl + Shift + < を使うことになる。

photo1

Ctrl + Shift + > or < というショートカットキー自体は昔から、少なくともOffice 2007にはあった(のは知っていたが、3つのキーを押さなければいけないので敬遠していた)。これはデフォルトで決まっているフォントサイズを行ったり来たりするもの(…10, 10.5, 11, 12, 14, 16…のような感じ)。

一方、 Ctrl +[ or ] は、単純にフォントサイズを1ずつ増減させるというもので(…10, 11, 12, 13, 14…のような感じ)、もちろんOffice 2016でもこの2つは同様に使うことができる…はずなのにPowerPointでは使えないのは何故だろう。

ちなみにWord 2016やExcel 2016では、今までどおり Ctrl +[ or ] 、Ctrl + Shift + > or < ともに使えているので、どうやらPowerPointだけが仕様変更したようだ。もしくは、自分だけに起こっている、PowerPoint 2016のバグなのだろうか。

いずれにせよ、今まで直感的に使えてきた機能が急に使えなくなるというのは、なかなか困ったことだ。